電子ビザ
ロシア連邦大統領の決定に従い、ロシア連邦全域で有効な統一電子ビザを外国籍者に発給するシステムが、2023年8月1日より実務始動する。このビザの発給対象となる国については、現時点で55ヶ国から成るリスト(アイスランド、アイルランド、アンドラ、イタリア、イラン、インド、インドネシア、ヴァチカン、エストニア、オーストリア、オマーン、オランダ、カンボジア、北マケドニア、キプロス、ギリシャ、クウェート、クロアチア、サウジアラビア、サンマリノ、シンガポール、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、セルビア、チェコ、中国、朝鮮民主主義人民共和国、デンマーク、トルコ、ドイツ、日本、ノルウェー、ハンガリー、バーレーン、フィリピン、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベトナム、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、マレーシア、ミャンマー、メキシコ、モナコ、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルーマニア、ルクセンブルク)が引き継がれる。
電子ビザは、外国籍者がロシア外務省専用サイト https://electronic-visa.kdmid.ru 上で、または同サイトからダウンロードできるモバイルアプリを介して行う電子入力による申請に基づき、交付される。
統一電子ビザ発給の申請は、ロシア連邦入国予定日の4暦日前までに提出しなければならない。申請には、外国籍者のデジタル顔写真と機械読み取り式パスポートの外国籍者の情報掲載ページのスキャン画像を添付しなければならない。統一電子ビザの交付を受けるには、他の書類は不要である。
ロシアの現行法に従い、このビザは有料である。支払いは、上記のロシア外務省専用サイトより銀行カードにより行う。
領事部(館)手数料、銀行手数料、支払システムの処理費用、および書類の事前確認手数料を含む支払総額は、約52米ドル(為替レートの変動を考慮)となる。6歳未満の子供の統一電子ビザ申請に際しては、支払システムの処理費用(約2米ドル)の支払いのみが必要となる。
統一電子ビザは、ロシア連邦に1回入国し、招へい訪問またはビジネス訪問で、観光客として、また学術、文化、社会政治、経済、スポーツのイベントに参加して交流、接触することを目的に、ロシア連邦に滞在する権利を付与する。
統一電子ビザの有効期間はビザ発給日から60日間で、外国籍者のロシア連邦での滞在許可期間はロシア連邦領土への入国日から16日間である。
統一電子ビザは、空路、自動車道路、水路によるロシア連邦への入国およびロシア連邦からの出国について有効である。また輸送交通手段を利用しない場合は、2020年10月23日付ロシア連邦政府令№ 2741-р(2023年5月30日修正)により承認されたリストに掲載されているロシア連邦国境チェックポイントを通過するロシア連邦への入国およびロシア連邦からの出国について、有効である。現在、このリストにはチェックポイント92ヶ所が掲載されている。
輸送交通会社は、ロシア外務省の専用自動サイト https://evisacheck.kdmid.ru において外国籍者が有効な統一電子ビザを保有するかどうかを確認することができる。確認手続に関する情報は、同サイトにロシア語と英語で掲載されている。